なぜ料理人が和包丁を使っているのか?そして、洋食、中華圏の、洋包丁、中華包丁と比べてどうして和包丁がそんなに切れ味が良いのか?その点において、文献に寄稿されていたので、ご紹介しようと思います。

 和食を活かすも殺すも和包丁が重要な存在です。

日本から和食の文化がなくならない限り、和包丁はなくならない。また、反対に和包丁のなくならない限り和食の文化はなくならないと言えましょう。和包丁は一言で食文化の違いから生じたものです。

 

 ナイフ・フォーク文化圏の料理に見られるような、食べる人が自ら食べやすい大きさに切って食べる場合、各自に提供される料理の逸品ずつの大きさに、ばらつきがあっても良く、使用するナイフは、ただバラせばよいのです。この場合、料理の切断面について議論はありません。また、使用するナイフは、はまぐり刃で、単に引きち切りするのみです。

 

 箸文化圏に属する日本料理の場合は、一人一人に提供される料理の一品ずつの大きさが揃う事が求められます。その上、刺身のような食品の場合、切り口の繊維質が立ち、光沢が大切な条件です。百人であれ、少数の人数であれ、その宴会に提供にされるものすべてが同一であることが要求されることが、ナイフ・フォーク文化圏と根本的に異なります。

 

 それはなぜだろうか。美味しいという事は「デリシャス」でなく、「ビューティフル」でなければならないからです。見た目で料理が美しく調理され、盛り付けられているという「美」が存在する事が前提になるからです。